AEDによって救命きゅうめいされた人ひとはこれまでに7000人にんを超こえることが医師いしなどでつくる団体だんたいのまとめで分わかりました。

AEDは心臓しんぞうが止とまった人ひとに電気でんきショックを与あたえて心臓しんぞうの動うごきを元もとに戻もどす医療いりょう機器ききで、2004年ねん7月つきから一般いっぱんの人ひとにも使用しようが認みとめられ、全国ぜんこくに60万まん台だい以上いじょうが設置せっちされています。

医師いしらでつくる「日本にっぽんAED財団ざいだん」が総務そうむ省しょう消防庁しょうぼうちょうのデータをもとにまとめたところ、AEDによって救命きゅうめいされた人ひとの数かずは2022年ねん末まつまでに合あわせて7656人にんに上のぼることがわかりました。

救命きゅうめいされた人ひとの数かずはコロナ禍かでいったん下さがりましたが、年々ねんねん増ふえる傾向けいこうにあり、2022年ねん1年間ねんかんには618人にんが救命きゅうめいされています。

しかし、誰だれかの目めの前まえで倒たおれた人ひとがAEDで処置しょちを受うけた割合わりあいは4.3％にとどまっていて、財団ざいだんでは積極せっきょく的てきな使用しようを呼よびかけています。

日本にっぽんAED財団ざいだんの三さん田村たむら秀雄ひでお理事りじ長ちょうは「市民しみんがAEDを使つかうことで7000人にん以上いじょうの命いのちが救すくわれたのは画期的かっきてきなことだ。平均へいきん10分ふん以上いじょうかかる救急きゅうきゅう隊たいの到着とうちゃくを待まっていたら助たすかる命いのちも助たすからず、その場ばにいる人ひとがいかに早はやくAEDを使つかうかが救命きゅうめいのカギになっている」と話はなしています。

救命きゅうめいされた男性だんせい「救すくってもらった命いのちを大切たいせつにしたい」

愛知あいち県けん小牧おまき市しの小野おの操みさおさん（75）は、2022年ねん8月つき、市内しないのコートでテニスを始はじめた直後ちょくごに突然とつぜん倒たおれました。

一緒いっしょのグループでテニスをしていた畑はたけ澤さわ三さん代だいさんらが駆け寄かけより呼よびかけましたが、反応はんのうがないため119番ばんに連絡れんらくしました。

そして別べつのコートから駆かけつけた池田いけだ尚しょう雅まささんが近ちかくにいた人ひとに体育館たいいくかんの入り口いりくちにあるAEDを取とりに行いくよう依頼いらいし、胸骨きょうこつ圧迫あっぱくを始はじめました。

数すう分ふん後ごAEDが到着とうちゃくし器械きかいの音声おんせいに従にしたがってパッドを貼はり、ショックボタンを押おしました。

その後そのごも他たの人ひとと交代こうたいしながら胸骨きょうこつ圧迫あっぱくを続つづけ、通報つうほうから10分ふん後ご、救急きゅうきゅう隊たいが到着とうちゃくした時ときには小野おのさんの心臓しんぞうは動き出うごきだしていました。

病院びょういんに搬送はんそうされた小野おのさんは3週間しゅうかん後ごに退院たいいんし、後遺症こういしょうもなく以前いぜんと変かわらない生活せいかつを送おくっています。

救命きゅうめい処置しょちにあたった池田いけださんは「無我夢中むがむちゅうで、AEDの指示しじに従にしたがって、みんなで確認かくにんしながらやりました。講習こうしゅう会かいを何なん度どか受うけていたのでAEDが必要ひつようだとすぐに頭あたまに浮うかびました」と話はなしています。

救すくわれた小野おのさんは「医師いしから倒たおれた直後ちょくごの処置しょちがよかったから命いのちが助たすかったと聞ききました。皆みなさんのすばらしい連携れんけいで救すくってもらった命いのちを大切たいせつにしたい」と話はなしています。